子供の貧困、夏休みの食事と暑さ対策強化を 社説
子供の貧困、夏休みの食事と暑さ対策強化を

生活に困窮する世帯の子供にとって、給食のない夏休みは厳しい時期となる。酷暑の中でも、家計を気にしてエアコンを使わない家庭も少なくない。こうした状況を受け、民間団体や行政による支援をさらに強化する必要がある。

貧困率の現状と物価高の影響

厚生労働省が今月発表した国民生活基礎調査によると、2024年の17歳以下の子供の貧困率は11%で、ひとり親世帯の場合の貧困率は44.7%に達した。いずれも高止まりの状態が続いている。物価高も影響し、ひとり親世帯などでは食費の負担が特に重くのしかかっている。「一日のうち栄養バランスの取れた食事は給食だけ」という子供は少なくない。

夏休みの実態と支援の必要性

子供の食などを支援する認定NPO法人「キッズドア」が昨年、保護者に行った調査では、夏休みに「子供の食事の量や回数を減らした」と回答した割合が5割を超え、「暑くてもエアコンをつけずに過ごすことがあった」との回答も5割を超えた。これでは子供の体だけでなく、心にも悪影響を与えかねない。子供たちにバランスの取れた食事や、涼しく過ごせる居場所を確保することが不可欠だ。

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自治体の取り組みと課題

困窮する子供の支援に力を入れる自治体は増えている。愛知県みよし市は、低所得世帯の18歳以下の子供に、1人当たり月額6000円を支給することを決めた。夏休み中は市内の公共施設を開放し、弁当も提供する。このほか、夏休み中でも放課後児童クラブを終日開放し、希望者に昼食の弁当を提供している自治体もある。低所得世帯の子供もクラブに通えるよう、利用料や弁当代の減免を検討すべきだ。

国の役割と体験格差

こども家庭庁などは5月、関係6省庁に分かれている補助制度を一覧にして自治体に通知した。国が様々な支援の仕組みを作っても十分に周知されていないとの指摘は多い。国は省庁の縦割りを排し、自治体や保護者の立場に立った支援策を展開すべきだ。各自治体も他地域の取り組みを参考に、できることから始める必要がある。

子供が夏休み期間中に旅行などに行けない「体験格差」も課題となっている。行政と民間が協力し、様々な職業の体験など夏の思い出となるようなイベントを積極的に企画してほしい。

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