8月13日の豪雨により、千葉県船橋市内の国道で大渋滞が発生し、多くの車が約3時間にわたり立ち往生した。元千葉県白井市市議の和田健一郎氏が、自身の体験を通じて災害時の情報収集の難しさと備えの重要性を指摘している。
スマホ時代でも埋まらない情報の空白
和田氏は、SNSやスマートフォンが普及した現代でも、災害時にすべての情報が一度に手に入るわけではないと実感したという。停車中は、NHKのAMラジオで警報を確認し、カーナビや携帯電話、防災無線、SNS、アマチュア無線など、それぞれ異なる強みと限界を持つ情報手段を併用していた。
さらに、目の前にいる車のドライバー同士でも情報を交換し合い、ごく近くにいる人たちと情報を補い合っていた。
警察とドライバー有志の協力で脱出
午後11時過ぎに雨が弱まると、警察が前後の車を分けて誘導することになった。早く帰りたいというドライバー有志も協力し、前後に1台ずつ車を誘導。逆方向のインター入り口へ1台ずつ誘導することで、ようやく立ち往生から抜け出すことができた。
和田氏は、無線仲間のアドバイスどおり、前の車が通った同じ道をたどり、道路の縁石が見えるか確認したうえで、なるべく道路の高い位置を通るよう心がけて帰路に就いた。途中では、冠水で動かなくなったと思われる車が至る所で止まっており、未曽有の大雨の光景を目の当たりにしたという。帰宅できたのは翌日午前2時半を過ぎていた。
日常の備えが心理的余裕を生む
和田氏は、ガソリンや飲料、食料があったことで心理的な余裕が生まれ、冷静に情報を集めることができたと振り返る。災害への備えは特別な用具をそろえることだけではなく、普段からの給油や携帯電話の充電、小型ラジオをかばんに入れておくといった日常の習慣が役立つと実感したという。
成田国際空港で一晩を過ごした知人は、旅行中だったため歯磨きセットや汗拭きシートを持っていたことが幸いしたという。災害はいつ、どこで遭遇するかわからず、「まさか」はいつもの帰り道にも起こりうると警鐘を鳴らす。
災害時には、ラジオ、スマートフォン、カーナビ、SNS、無線、そして目の前にいる人。それぞれの情報を組み合わせ、自分で状況を判断する備えが必要だと和田氏は説く。



