全東信の破産、経営監督する制度の導入急げ
全東信の破産、経営監督する制度の導入急げ

クレジットカード決済代行会社「全東信」(大阪市)の破産の影響が広がっている。全国の飲食店など契約店舗で売上代金の回収ができず、事業継続に支障が出るケースも出ている。経済産業省は中小企業や小規模事業者の資金繰り支援のため、日本政策金融公庫などの貸し付け要件を緩和し、全国約370カ所に相談窓口を設置した。

迅速な支援策と再発防止の課題

契約店舗の連鎖倒産を防ぐため、破産から間を置かずに対策を打ち出したことは妥当だ。一方で、再発防止に向け、決済代行会社の財務・経営状況を監督する制度の導入が急務となる。

割賦販売法ではクレジットカード会社に登録が義務付けられ、経産省が財務状況を監督しているが、決済代行会社は対象外だ。経産省は7月下旬から決済代行会社の経営実態調査を始めており、結果は今秋にも公表する予定。その結果を踏まえ、新制度の導入を急ぐべきだ。

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全東信の事業実態と破産の影響

全東信はカード会社から加盟店の募集業務を受託し、主に飲食店と契約。カード会社が加盟店に支払う売上代金を全東信が立て替え、カード会社より早く入金するサービスで手数料収入を得ていた。しかし、新型コロナ禍で契約店舗の営業時間短縮や休業が響き、採算が悪化したとされる。

ホームページでは「加盟店20万店突破」と宣伝していたが、今年実際に取引があったのは約3万2千店だった。事業規模を過大に見せていた可能性がある。

外食業界団体「日本飲食団体連合会」のアンケートでは、回答店舗の7割超が売上代金を回収できておらず、廃業を視野に入れる回答も9%あった。全東信の負債総額は1千億円を超え、今年最大の経営破綻となった。

金融機関の審査体制の検証も必要

全東信は約20年前から決算を粉飾していた疑いがあるが、多くの金融機関が融資を続けていた。再発防止には、金融機関の審査体制の検証も必要となる。

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