横浜地検は23日、ベンチャー企業への投資を促す「エンゼル税制」を悪用し、所得税約3億6700万円を脱税したとして、横浜市旭区の会社役員、金本重徳容疑者(55)を所得税法違反の疑いで逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。
税制悪用の手口
経済産業省によると、この税制を巡る脱税事件が発覚したのは初めてという。発表や関係者によると、金本容疑者は2023年春ごろ、自身が社長を務めていた焼き肉チェーンの株を売却。知人の企業などへの再投資を装ってエンゼル税制の優遇を受けるなどし、23年分の所得22億7600万円を隠し、脱税した疑いがある。地検は指南役などがいるとみている。
エンゼル税制の仕組み
エンゼル税制は、株の売却益をベンチャー企業に再投資すれば、そのベンチャー企業の株を売却するまで課税を繰り延べられる優遇措置がある。関係者によると、金本容疑者はこの制度を使って確定申告をしていた。だが実際は、再投資直後に自身の別会社に大半を還流させていたという。地検は再投資に実態がなかったとみている。



