JR西日本は2027年1月、500系新幹線とドクターイエローT5編成を同時期に引退させることを発表した。6月22日に東京都内で開かれた社長会見で明らかになった。通常は大阪市内で行われる会見だが、全国的な発表がある場合には都内で開催されることもある。会場にはテレビカメラが並び、記者席も満席となる異例の状況だった。JR西日本の広報担当者は「やっぱり今日の会見内容でしょう」と語った。
500系とドクターイエロー、それぞれの引退日程
500系新幹線は1997年に運行を開始し、2027年1月13日に定期運行を終える。一方、ドクターイエローT5編成は2005年から検測車両として活躍してきたが、2027年1月中に引退する。ドクターイエローは検測の運転日を公表していないため、「1月」という表現にとどまった。両車両とも老朽化が理由で、すでに500系は「2027年を目途に」、ドクターイエローT5編成は「2027年以降を目途に」引退することが発表されていた。
なぜ同時期なのか
JR西日本は「同時期になったのはたまたま」と説明している。500系とドクターイエローT5編成はそれぞれ異なる役割を担ってきたが、車両の老朽化という共通の理由により、結果的に同じタイミングで引退することとなった。ファンにとっては別れが一度に訪れることになるが、同社は「それぞれの事情がある」としている。
500系の歴史と象徴的な存在
500系は1997年にデビューし、当時世界最高速度の時速300キロで営業運転を開始した。その後、東海道新幹線でも活躍したが、2008年以降は山陽新幹線(新大阪~博多間)に専念している。2017年には「500 TYPE EVA」として人気アニメ『エヴァンゲリオン』とのコラボレーション運行を行い、その後「ハローキティ新幹線」としても親しまれた。JR西日本の象徴的な存在であり、その流線形のデザインは多くのファンに愛されてきた。
ドクターイエローT5編成の役割
ドクターイエローは新幹線の線路や設備を点検する検測車両で、黄色い車体から「ドクターイエロー」の愛称で親しまれている。T5編成は2005年に導入され、山陽新幹線を中心に活躍してきた。その運行日は非公開であるため、見かけると幸運が訪れると言われる存在でもある。
今後の展望と独自車両の開発
500系の引退後、山陽新幹線ではN700系が主力となる。JR西日本は新たな独自車両の開発について「現時点では具体的な計画はない」としているが、今後の技術革新や需要に応じて検討していく方針だ。ファンにとっては寂しいニュースだが、同社は「長年にわたるご愛顧に感謝し、引退までの期間を楽しんでいただけるようイベントなどを検討している」とコメントしている。



