戦争は家庭の料理をどう変えたのか。婦人雑誌に掲載されたレシピから戦時下の食の変化を調べた著書『戦下のレシピ 太平洋戦争下の食を知る』を、文芸評論家の斎藤美奈子さんが刊行した。斎藤さんは、戦時中の婦人雑誌が「明らかに変」だったと語る。
「お台所の決戦」と異世界ぶり
斎藤さんが婦人雑誌を読み始めたきっかけは、別のテーマの本を書いた際に、明治から戦後1980年くらいまでの婦人雑誌を浴びるように読んだことだった。そのとき、戦争中の雑誌が「明らかに変」だったという。「表紙から何もかもそれまでとは全く雰囲気が異なる。『鬼畜米英』とか『お台所の決戦』とか。もちろん知識としては知っていましたが、実際の雑誌で見ると異世界ぶりが際立つのね。それがレシピにも及んでいる徹底ぶりが印象に残っていました」と振り返る。
食べさせる側の視点
「戦争中の食の記憶」というと、「子どもの頃にこんなものを食べた」といった「食べた側の記憶」は断片的にたくさんある。しかし、「食べさせる側」「提供する側」の視点を体系的にまとめたものは見当たらなかった。婦人雑誌は「食べさせる側」の視点であり、毎月継続的に発行されるため、戦況に呼応する形でレシピが変わっていく様子がよくわかるという。
だんだん悲惨になるレシピ
戦時下のレシピは、戦況の悪化とともにどのように変化したのか。斎藤さんは「だんだん悲惨になる」と語る。具体的な変化の内容は記事の続きで詳しく紹介される。
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