2026年7月28日にPRESIDENT Onlineで公開された岩見謙太朗氏の記事『科学的に認められた 疲労回復大全』から、脳の疲労回復と予防法を紹介する。脳は体重の2%しかないが、全身のエネルギーの約20%を消費する「燃え尽きやすい臓器」だ。長時間の集中作業や残業で「頭のガス欠」を感じるのは、脳が主にブドウ糖を燃料とし、瞬発型のエネルギー源に依存しているためである。
脳のエネルギー源とその特性
脳は脂肪をほとんど使わず、ブドウ糖だけを燃料とする。脂肪は長時間燃え続けるが、糖は一気に燃える。そのため、脳は短時間で高いパフォーマンスを発揮するが、エネルギー切れも早い。これが集中力が続かない原因だ。さらに脳には糖を蓄える「燃料タンク」がほとんどなく、常に血液からの補給が必要である。つまり、脳は高性能だがこまめな給油を必要とするエンジンなのだ。
糖分の摂り方の誤り
「脳が疲れたら甘いものを食べる」という習慣は逆効果になる可能性がある。糖分を一度に大量に摂ると血糖値が急上昇した後に急降下し、かえって脳疲労を悪化させる。大切なのは一定量のブドウ糖を安定的に供給することだ。岩見氏は、3~4時間ごとに少量を摂ることで集中力が長続きすると述べている。
持久系アスリートのエネルギー補給法に学ぶ
持久系アスリートは、競技中に少量の糖をこまめに補給することでパフォーマンスを維持する。この方法は脳にも応用でき、仕事の合間におすすめの食べ物として、果物やナッツ、全粒粉のクラッカーなどが挙げられる。また、朝食の質が1日の集中力を大きく左右するため、朝からバランスの良い食事を心がけることが重要だ。
本稿は、岩見謙太朗著『ハーバード、ペンシルベニア、スタンフォード… 科学的に認められた 疲労回復大全』(実務教育出版)の一部を再編集したものである。



