パスポート手数料値下げも出国税3000円に増額、旅行者の負担は増加
パスポート値下げも出国税増額で旅行者負担増

2026年7月1日から、パスポート取得時の手数料が引き下げられる。しかし、同時に出国税が現在の1000円から3000円に引き上げられるため、頻繁に海外旅行をする人や格安航空券を利用する旅行者にとっては、実質的な負担増となる。

パスポート手数料は値下げ、出国税は3倍に

2026年7月1日以降、10年間有効のパスポート取得費用が7000円引き下げられる。一方、出国税は1回につき2000円増額され、3000円となる。このため、10年間に4回以上出国する人は、手数料引き下げの恩恵を上回る負担増となる計算だ。

トラベルジャーナリストの橋賀秀紀氏は、「筆者の場合、1年間に約12回出国しているので、10年間で120回。つまり24万円もの負担増となるだろう」と指摘する。

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受益者負担の原則から見た矛盾

出国税の増額は、インバウンド対策の恩恵をほとんど受けない出国者に負担を強いるものであり、「受益者負担の原則」に照らすと問題がある。実際、議論の中で「観光公害の原因である外国人だけから徴収すべき」との意見も出たが、日本が諸外国と結ぶ租税条約の「無差別原則」(国籍を理由に不利益な課税をしてはならない)が壁となり、国籍を問わず一律徴収の枠組みが維持された。

格安旅行者ほど負担感が大きい

出国税の負担は、旅行スタイルによって大きく異なる。例えば、100万円のビジネスクラス航空券を購入する人にとって3000円はわずか0.3%だが、往復総額3万円の格安航空券を利用する人にとっては10%にも達する。橋賀氏は「『安・近・短』のスタイルの人ほど出国税の負担感は大きい」と述べる。

庶民の抵抗策は6月30日までの予約・発券

パスポート手数料の引き下げは取得率向上に寄与する可能性があるが、近場の海外旅行が割高になれば意味が半減する。橋賀氏は「せめて徴収された出国税が本当にまともな政策に使われるのかウォッチする」としつつ、「近場の安い航空券や特典航空券の予約・発券を6月30日までに済ませておくことが、庶民にできるせめてもの抵抗策」と提案する。

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