大谷翔平選手と真美子夫人の第2子誕生を受け、SNS上では「年子」に関する議論が活発化している。兄弟の年齢が1歳違いとなる「年子」は、果たして母親の体に負担をかけるのか。産婦人科医の鈴木陽介氏が医学的見地から解説する。
米国ガイドラインが示す妊娠間隔のリスク
鈴木氏によると、米国の医師向けガイドラインでは、出産後6カ月未満の妊娠は避けるよう勧めている。また、18カ月未満の妊娠についてはリスクを伝えた上で、家族計画や社会的状況、不妊治療歴、年齢などを総合的に判断するよう説明することを推奨している。
「妊娠間隔が短いと、母体の栄養状態や子宮の回復が不十分なまま次の妊娠を迎えることになり、早産や低出生体重児のリスクが高まる可能性があります」と鈴木氏は指摘する。
年子の医学的メリットはあるのか
一方で、妊娠間隔を狭くすることの医学的メリットについて、鈴木氏は「母側、今のお子さん、次のお子さんのいずれの立場からも、明確なメリットはこれまでわかっていません」と明言する。
ただし、育児の観点では「上の子で経験したことをすぐ次の子に活かしやすい」「一緒に遊ばせやすい」「育児用品を続けて使いやすい」「保育園や学校の時期が近い」「育児期間をまとめやすい」といった利点が考えられるという。
育児負担に関する調査結果
鈴木氏は、3カ月児健診で行われたアンケート調査を紹介。この調査では、妊娠間隔が12カ月未満の母親は、12カ月以上の母親に比べて育児の負担感や不安が強いという結果が出ている。
「上の子の歩き出しや散らかし食べで目が離せない時期と、下の子の定期的な授乳や頻繁なおむつ替えが重なることが負担感上昇の理由ではないかと分析されています」と鈴木氏。ただし、負担感には睡眠時間や夜間の起床回数も関わっており、パートナーなどとの育児分担ができるかどうかの影響が大きいとしている。
人生設計との兼ね合いも
鈴木氏は最後に「医学的なリスクを理解した上で、家族のライフプランや社会的状況を考慮し、最適な妊娠間隔を選択することが重要です」とまとめている。



