北方領土の元島民でつくる千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)羅臼支部などは17日、羅臼町沖で独自の洋上慰霊を実施した。ロシアのプーチン大統領が択捉島を訪問した直後だけに、元島民ら31人は憤りを抱えながら慰霊に臨んだ。
5回目の洋上慰霊、国後島を望む
支部による洋上慰霊は今年で5回目。羅臼港を出発した観光船が十数キロ先の日露中間ライン近くまで近づくと、元島民らは海上から望む国後島に向かって手を合わせた。
理事長「怒りを込めて祈らせていただく」
択捉島留別村出身の松本侑三・千島連盟理事長(85)は慰霊の言葉でプーチン氏の北方領土訪問に触れ、「わが心が踏みにじられた思いで、許すことができない。怒りを込めて祈らせていただく」と語気を強めた。
国後島泊村ウエンナイ出身で羅臼町に住む川村忠衛さん(85)は「島に近づくことができた。本当に懐かしい」と語った。その一方で、「島を奪われ、そして大統領が島に足を踏み入れたことに驚いている。日本の政治家はきちんとロシアに対し、島を取り返すよう働きかけてほしい」と訴えた。



