政府は、新型コロナウイルスワクチンの5回目接種を今秋にも開始する方針を固めた。複数の政府関係者が19日、明らかにした。主な対象は高齢者や基礎疾患のある人で、感染が再拡大する冬場に備える狙いがある。
接種対象と時期
政府関係者によると、5回目接種はオミクロン株に対応した改良ワクチンを使用する方向で調整している。現在、4回目接種が進められているが、今秋から順次5回目に移行する見通しだ。対象は65歳以上の高齢者や、基礎疾患を抱える人など重症化リスクの高い人が中心となる。
厚生労働省は、今後の感染状況やワクチンの有効性データを踏まえ、正式な接種スケジュールを決定する。政府は既に、ファイザー社やモデルナ社と改良ワクチンの供給契約を結んでおり、必要量の確保はできているとしている。
背景と課題
日本では昨年からワクチン接種が始まり、これまでに延べ3億回以上の接種が行われた。しかし、ワクチンの効果は時間とともに低下することが知られており、特に高齢者では追加接種が重要とされる。また、変異株の出現により、既存ワクチンの効果が限定的になるケースも報告されている。
一方で、接種率の頭打ちや、副反応への懸念から接種をためらう人も多い。政府は、安全性の情報を丁寧に発信し、接種率向上を図る方針だ。
専門家の見解
感染症専門家の東京大学・小野寺教授は「高齢者への追加接種は感染予防と重症化防止に有効だ。ただし、ワクチンだけでなく、基本的な感染対策の継続も重要だ」と指摘する。政府は、秋以降の接種促進に向け、自治体と連携して体制を整える考えだ。
今回の5回目接種は、医療従事者やエッセンシャルワーカーへの優先接種も検討されている。政府は今後の閣議で正式決定する見込み。



