広島・長崎両県市の知事・市長と議会議長で構成する広島・長崎原爆被爆者援護対策促進協議会(八者協議会)は15日、原爆投下直後に降った「黒い雨」に遭った人々に関する被爆者認定を長崎にも拡大するよう求める要望書を厚生労働省に提出した。現在、この認定は広島にのみ適用されており、長崎は対象外となっている。
長崎県の新田部長が要望書を手渡し
要望書は長崎県の新田惇一福祉保健部長が厚労省に手渡した。新田部長は「被爆から80年が経過し、被爆者の高齢化が一層進む中、まだ解決していない課題を要望した」と強調。厚労省側からは「次世代へ平和のバトンを渡すことはとても重要。被爆者の方々に寄り添い、施策を進めていきたい」との回答があったという。
黒い雨とは
「黒い雨」は原爆投下直後に放射性物質を含んで降った雨で、被爆者の健康被害を引き起こした。2021年の広島高裁判決が、国の定めた区域より広い範囲に黒い雨が降ったと判断したことを受け、2022年4月から被爆者認定の範囲を拡大する新基準が広島で始まった。しかし、長崎では同様の救済措置は取られていない。
八者協議会の要望内容
八者協議会は、長崎でも黒い雨に遭った被爆者が同様の被害を受けているとして、長崎を救済対象に含めるよう求めている。要望書では、被爆者の高齢化が進む中で早期の対応が必要だと訴えている。新田部長は「被爆から80年が経過し、被爆者の平均年齢は85歳を超えている。一日も早い救済が求められる」と述べた。
今後の展望
厚労省の回答は具体的な措置を示すものではなかったが、八者協議会は引き続き働きかけを強める方針だ。被爆者団体からも長崎への拡大を求める声が上がっており、今後の政府の対応が注目される。



