第108回全国高校野球選手権岩手県大会が14日、きたぎんボールパーク(盛岡市)などで開幕した。三塁側の福岡高校のスタンドでは、応援団約20人がえんじ色の旗を振りながら声を張り上げ、生徒や保護者らとともに熱いエールを送った。
「バンカラ」スタイルの伝統
同校の応援は、ボロボロの学ランに下駄を履く「バンカラ」スタイルが特徴。野球部の健闘を祈り、試合前に応援団や3年生有志が同校のある二戸市から盛岡市の球場までの約80キロメートルを歩く「80キロ行軍」を伝統行事としている。
クマ対策で行軍を短縮
しかし今年は、クマ被害が懸念される中、応援団の3年生6人のみが行進し、クマ鈴やスプレーを携帯。夜通し歩き続けていた例年とは異なり、13日朝に二戸市内を出発後、夕方以降は自宅に帰った。14日は、夜間に歩けば到着していたはずの場所に車で移動し、午前9時頃に行軍を再開。同日午後1時頃に球場に到着した。
これまでの半分に短縮された約40キロのコースを歩いた大久保時空団長(3年)は「全力で応援するので、選手にはプレーで応えてほしい」と期待を込めた。
地域の安全と伝統の両立
岩手県内では近年、クマの出没が増加しており、県や市町村が注意を呼びかけている。福岡高校の伝統行事も、安全面を考慮した措置を取らざるを得なくなった。それでも、バンカラスタイルの応援は健在で、球場には生徒たちの声が響き渡った。



