ADHDの子どもが暴れる、飽きる、言うことを聞かない――。こうした行動には原因があった。医学博士で「脳の学校」代表の加藤俊徳氏によると、その背景には「ドーパミン不足」があるという。すばらしい才能を開花させるには、ポジティブな視点から子どもと向き合うことが重要になる。加藤氏は著書『すごいADHD脳-天才的な能力を200%引き出す方法-』(ワニブックス)も上梓している。
ADHD脳を動かす一番わかりやすい動機は「ごほうび」
脳内科医の立場から、ADHD脳を動かす最もわかりやすい動機は「ごほうび」だとされる。「テストが終わったら焼肉に行こう」「見たい映画を見に行こう」など、具体的なごほうびを用意する。
ごほうびのために動くことが癖になったらよくないと感じる人もいるかもしれないが、ADHD脳はごほうび(動機)がなければ動けない。ここはごほうびのために動くことが習慣になったら花丸と考えてよい。ごほうびという目的を用意して、進む方向を示してあげるのがポイントだ。
小さな動機でも楽しく行動できる
行動を起こすごとにごほうびを用意して動機づけをする。やり終えたらごほうびを得るという体験を繰り返し、親子で習慣にしていく。
脳の疲労が原因で頭が働いていないことが多いため、睡眠がごほうびになることがベストだ。十分な睡眠によってドーパミンを上がりやすくし、快適な気分になれば、小さな動機でも楽しく行動できるようになる。
寝ること自体をごほうびにするのは難しいかもしれないが、質のよい睡眠をとって朝すっきり起きられる体験をすることで、「朝を楽しく過ごせる」というごほうびを作ることはできる。これを繰り返せば、動機(ごほうび)を用意して行動するパターンが染み込み、徐々に親のサポートなしでもできるようになる。
動機づけが社会で生きる力になる
動機づけができないADHD脳は、学校や会社など集団に所属したとき、提出物を出せない、期限が守れないなど、周囲にかかわる問題を起こしてしまう。困った人として扱われることで、自尊心を削られる二次被害も生じる可能性がある。
動機づけを自分でできるようになることは、ADHD脳が社会で生きていくための力となる。そのためにも、親はコーチ役としてしっかり努めることが求められる。



