自民党の簗和生農林水産相が、首長が自身を支持しなかった自治体の道路予算を「カットした」と発言した問題で、予算配分と政治家との関係に疑問の目が向けられている。道路予算はどのように決まっているのか。
社会資本整備総合交付金とは
問題になっているのは、国土交通省の社会資本整備総合交付金だ。元々は、地方が自由に使える「一括交付金制度」の創設を掲げた民主党政権が2010年度に始めた制度である。従来は道路や港湾、河川など事業ごとに国が自治体に渡していた各種補助金を一本化したもので、その後創設された「防災・安全交付金」「沖縄振興公共投資交付金」を含めた26年度の予算総額は約1兆3500億円だった。
配分額が決まるまでの流れ
自治体への配分額はどう決まるのか。大枠が決まる予算案が閣議決定されるのは前年の12月末だ。この決定前の秋ごろから、市区町村や都道府県が手厚く予算を配分するよう求める要望活動が本格化する。首長らが国交省を訪れ、地元選出の国会議員と同席することもある。
ある国交省関係者は「省の施策に理解を示して要望に来てくれる首長や国会議員を大事にしようという思いはある」と話す。
「箇所付け」と呼ばれる調整
自治体は翌年1~2月ごろに、整備を求める道路や希望する配分額を盛り込んだ整備計画を国交省へ提出する。その後に国交省は道路局や地方整備局で計画を精査。財務省とも調整の上、配分額を決め、国の予算が成立した日に自治体へ通知する。今年の場合は4月7日だった。
どこにどれだけ予算を配分するかの調整は「箇所付け」と呼ばれる。国交省幹部によれば、費用対効果や緊急性などを加味して事業を自治体ごとに評価分けし、予算を振り分けるという。