高市早苗首相(自民党総裁)は政権発足から1年を迎えた10月21日、記者団に対し「日本維新の会には感謝してもしきれない思いがある」と語り、満面の笑みを見せた。この発言の背景には、昨年の首相指名選挙で窮地に立たされた際に維新が助け舟を出した経緯がある。
首相指名の窮地を救った維新
首相は「昨年、私は自民党総裁にはなれたけど、首相にはなれないんじゃないかという状況だった」と振り返る。昨年10月の党総裁選で高市氏が総裁に選ばれたものの、衆参両院で自民党は過半数に満たず、連立相手の公明党も離れていたため、国会の首相指名で選ばれない可能性があった。
その窮地を救ったのが維新だった。きっかけは1年前、大阪・関西万博が閉幕した夜にさかのぼる。維新側から「大事な話がしたいんです」と持ちかけられたという。
維新を助けたのは自民ではなく首相個人
維新が助けたのは自民党ではなく、高市首相個人だ。この政権のいびつさがここにあるとされる。自民党内では、首相が維新に接近することへの不満が膨らんでいる。
政権発足から1年が経過し、高市首相と維新の蜜月関係が鮮明になる一方、党内の亀裂は深まっている。