高市早苗首相が日本ジュエリーベストドレッサー賞の特別賞を受賞し、表彰式で笑顔を見せたが、その背後で政権は深刻な内部崩壊の兆候を見せている。参院自民党内の不満は解消されず、政権と距離を置く重要人物が相次いでいる。
参院自民党の内紛:石井準一と世耕弘成の確執
参院自民党のドンと呼ばれる石井準一幹事長は、衆議院に転じた世耕弘成前参院幹事長の復党に断固反対している。世耕氏は派閥の裏金問題で2024年4月に自民党を離党した後、同年10月の衆院選で和歌山2区から出馬し、二階俊博元幹事長の三男・伸康氏を破って当選。今年2月の衆院選でも圧勝した。石井氏は「2回の反党行為」を理由に「党に戻れるすべはない」と主張する。
しかし、ある参院関係者は「本当は世耕氏が参院幹事長のポストを長年握っていたため、松山政司参院自民党会長以下の参院人事が滞ったことに大いに不満があった」と説明する。さらに「世耕氏が高市首相に近いことも原因だろう。高市首相は石井氏のせいで参院自民党が思いどおりにならないと思っているし、石井氏も高市首相のやり方に不満があるようだ」と、両者の犬猿ぶりを証言した。
政権と距離を置くキーパーソン:谷内正太郎の批判
自民党と日本維新の会の思惑が合致せず、参議院が思うように動かない中、さらに深刻なのは、本来頼りにすべき有力者たちが高市政権と距離を取り始めたことだ。第2次安倍政権で外交・安全保障を支え、国家安全保障局の初代局長を務めた谷内正太郎氏は、7月2日付の日経新聞「私の履歴書」で「日本は、同盟国の米国と重要な隣国である中国との間に立って、いかに中国との安定的かつ戦略的な関係を中長期的に構築していくべきか。それこそが日中間の根源的課題である」と主張した。この発言は、昨年11月の「台湾有事発言」以降の高市政権の姿勢に反旗を翻したものと受け止められている。
政権末期の兆候:内側から崩れる高市内閣
首相の笑顔の裏で、政権内部では亀裂が広がっている。参院自民党のドンである石井氏と、首相に近い世耕氏の確執は、党内の結束を弱めている。また、安全保障政策の最高峰とされる谷内氏の批判は、政権の外交路線に対する信頼を損なうものだ。これらの離反は、高市内閣が内側から崩れ始めていることを示唆している。



