日本再成長の鍵は小中学校の教育改革、教授が提言
日本再成長の鍵は小中学校の教育改革

日本再成長の鍵は教育にあり

慶応義塾大学大学院教授の小幡績氏は、日本が再成長するために必要な真の戦略として、小中学校の教育を変えることを挙げている。同氏は「小学生にディスカッションなど無理ではないか」という先入観が子供たちの発想の発展を妨げていると警告。子供たちが自ら考え議論しない理由は、興味のあるイシューがないからだと指摘する。

子供たちの潜在能力を引き出す方法

小幡氏によれば、問題がそこにあれば子供たちは大人よりもはるかに優れたパフォーマンスを見せるという。なぜなら先入観がなく、潜在的な好奇心の水準が圧倒的に高いからだ。最も多い失敗パターンは、大人や先生が用意した「作り物の」イシューを議論させること。例えば「いよいよみなさんは18歳になります。さあ、政治について考えましょう、選挙について考えましょう」と言われても、子供たちはまったくピンとこない。小幡氏は「日本ではほとんどの大人が政治も選挙も理解していないどころか、エンターテインメントや憂さ晴らしに使っている」と指摘し、若者の反応は鋭い感性の表れだと評価する。

「見て感じる」教育の重要性

同氏は、与えるのではなく、考えさせるのではなく、「見て」「感じ」させることの重要性を強調。自ら驚いて「目を見開き」「心をざわめかせる」機会を作るべきだという。小幡氏はビジネススクールの授業でもこれを実践しており、「教えているのではなく、伝えている、そういう『場』を作っている」と語る。本来なら小学生のときに身につけるべき能力だが、できていない大人のためにビジネススクールで機会を提供しているという。

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解毒と脱洗脳のプロセス

小幡氏はビジネススクールでの指導を2段階に分けている。第一段階は「解毒」あるいは「脱洗脳」。MBAコース1年目で習ったフレームワーク(5forcesやSWOTなど)をすべて捨てさせる。なぜなら、それらが「この世」を純粋に見つめる妨げになるからだ。フレームワークに制御された目ではパターン認識になり、大事なことも見えず、観察の価値が凡庸になる。五感や第六感の感度を落とさないためには余計なものを捨てる必要があると、谷崎潤一郎の「春琴抄」を例に説明する。

ロジックを捨て真実を見る

第二段階では、ロジックすらも捨てることを推奨。真実を見るためには、既存の思考の枠組みを排除し、純粋な感性で物事を捉えることが重要だ。小幡氏は、このアプローチが日本再成長の基盤になると主張している。

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