高市早苗首相は衆院選大勝を経て2月からの特別国会に臨み、内閣支持率が下落した状態で7月に国会を終えた。強引さがあらわになった一方、物価高対策は後手に回っている。首相官邸、政党、国会の各担当記者を統括してきたキャップが158日間の国会で見えた課題を論じ合い、今後の政権運営の「アキレス腱(けん)」を分析した。
首相の認識と国会運営の実態
首相は記者会見で特別国会について「反省点は特にない」と述べたが、政党キャップの藤原慎一氏は「額面通りには受け取れない」と指摘する。首相が目指した当初予算の年度内成立はかなわず、日本維新の会と約束した衆院議員の定数削減は先送りになった。一方、野党の声を聞かずに審議を強行する場面が目立ち、与野党の分断を生んだ。
官邸キャップの笹川翔平氏は「反省すべき点が多かったと言うべきだ。ただし、首相としては『結果は出した』という認識なのだろう」と述べ、政府提出法案の成立率は100%だったことを挙げ、「結果さえ出せばプロセスは飛ばしてもいいという姿勢が垣間見える」と話す。
官邸と与党の意思疎通の難しさ
国会キャップの安倍龍太郎氏は「国会運営を見ていると、官邸と与党の意思疎通に難があった」と指摘する。自民党の国会対策の幹部たちも、官邸の「奥の院」の首相の意図をくみ取れていなかった。首相が予算委員会への出席に難色を示し、自民側は最後まで戸惑い続けていたという。
笹川氏は「首相の本音が誰にも分からない、と言ってもいい状況だ」と語る。例えば、首相が「中傷動画報道」をめぐり唐突に「陳述書の提出をもって答弁に代えたい」と述べた国会対応について、自民幹部からも「寝耳に水」という声が出たという。
首相の本音を知る人物
首相の本音を知る人物について、藤原氏は「木原稔官房長官は密に連絡を取っている」と述べたが、詳細は記事の続きで解説される。



