自民党税制調査会の幹部を辞任した小渕優子議員。この離脱は、高市政権内部の深刻な内紛を浮き彫りにしている。特に、高市早苗首相と「おにいちゃん」と呼ばれる存在との関係悪化が、政権崩壊の予兆として警戒されている。
参院でのデッドエンドと会期延長案
7月17日の会期末を控え、高市政権は参議院でデッドエンドに直面している。立憲民主党など野党は、首相出席の予算委員会集中審議と7月の党首討論の開催を要求しているが、与党側からは返答がない。衆議院では与党が圧倒的多数を占めるものの、参議院では自民党101議席と日本維新の会19議席の合計120議席で、過半数(125議席以上)に達していない。
参議院での審議停滞の理由について、ある関係者は「高市首相が出席を渋っているらしい」と打ち明ける。6月に予定されていた党首討論は行われず、7月には通常の45分を延長して実施されるはずだった。そんな中、26日深夜に北海道新聞が「国会会期60日延長案浮上 首相が検討打診 衆院再可決念頭に」とスクープした。
異例の会期延長に「大義」はあるのか
憲法第59条第4項は、参議院が衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しない場合、衆議院は参議院が否決したとみなすことができると定めている。会期延長は、参議院の「審議拒否権」を事実上封じる手段となる。
大規模な会期延長の前例としては、2011年の通常国会で70日、2012年で79日、2015年で95日がある。2011年は東日本大震災、2012年は社会保障と税の一体改革修正法案、2015年は平和安全法制と国際平和支援法をめぐる紛糾があった。しかし、今回は延長の「大義」が問われる。
ある自民党関係者は「連立を組む日本維新の会が主張する、比例区での45議席削減と副首都構想を通したいのだろうが、延長までして行うべきものなのか」と疑問を呈する。さらに「むしろ『参院はいらない』という、高市首相から参院自民党へのメッセージではないか」と疑念を示す。
高市政権の足元のぐらつき
今年初めの衆院選で一か八かの勝負に出た高市首相は、予想を上回る大勝を収めた。だが、幸運は長続きせず、弥縫策に頼る場合なおさらだ。問題は「SANAE TOKEN」だけではない。足元はすでにぐらつき始めている。



