トランプ米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に制裁を科したことに関し、日本政府が19日に発表した外務報道官談話の英語版で、抑制的な表現が使われていたことが明らかになった。対米関係に配慮したものとみられる。
英語版は「very unfortunate」、中露への対応より弱い表現
日本政府は談話の発表に合わせ、ホームページで英語版を公表した。英語版では、好ましくない状況を指す「very unfortunate」という表現が用いられた。これは通例「遺憾」を意味する「regrettable」よりも批判のニュアンスが弱い。
一方、プーチン露大統領による今月の北方領土訪問や、中国が4月に東シナ海で一方的な海洋資源開発を進めた際の政府談話や発表では、「extremely regrettable(極めて遺憾)」が使われていた。また、ICCの主任検察官が7月に女性職員への性加害疑惑で解任された際も「extremely regrettable situation(極めて遺憾な事態)」と表現されており、今回の制裁に対する談話とは温度差がある。
対米関係への配慮が背景か
日本政府は今回の制裁について「大変残念」との立場を示したが、英語版の表現の差から、米国との関係を考慮した可能性が指摘される。中露への対応と比較して、批判の度合いを意図的に抑えた形となっている。



