中国が日本を「新型軍国主義」と呼ぶ真意:防衛力強化阻止の認知戦
中国「新型軍国主義」批判の真意 日本の防衛力強化阻止狙う

2026年7月11日、中国が日本に対して「新型軍国主義」という新たなレトリックを用いて批判を強めている。これは日本の防衛力向上を阻止するための認知戦の一環であり、中国共産党指導部の日本に対する警戒レベルが新たな段階に入ったことを示唆している。

中国の核戦力増強と威圧行為

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が2026年6月に公表した報告書によると、中国は同年1月時点で推計620発の核弾頭を保有しており、世界で最も急速に核戦力を増強している。また、同年7月6日にオーストラリアとフィジーが相互防衛条約(平和の海同盟条約)に調印した直後、中国は模擬弾頭を搭載した戦略ミサイルを原子力潜水艦から発射し、ソロモン諸島・ナウル・ツバル間の海域、すなわちラロトンガ条約による非核地帯に着弾させた。この行動は、平和の海同盟条約が多国間の地域安全保障枠組みを視野に入れていることから、南太平洋諸国への威圧を目的としたものとみられる。さらに中国は、宇宙空間やサイバー空間での優位性確保に巨額の軍事予算を投じている。

レトリックの変更:『人民日報』が示す新たなナラティブ

2022年の安保関連3文書改定時、中国は日本を「軍国主義の復活」「右傾化」と批判していた。しかし2026年に入り、中国の対日レトリックは「新型軍国主義」へと変化した。2026年1月6日と7日、中国外交部は依然として「軍国主義の復活」という言葉を用いていたが、同月9日、中国共産党機関紙『人民日報』の「鐘声」コラムが「新型軍国主義は日本を再び深淵へ導く」と題する評論を掲載し、日本の右翼が平和路線を放棄して新型軍国主義の執念に基づき日本を改造しようとしていると主張した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

さらに同年3月17日、『人民日報』は「寰宇平」名義で「日本の新型軍国主義はすでに現実的脅威、その拡大を阻まねばならない」と題する評論を掲載した。『人民日報』ではテーマや重要度に応じて署名を使い分けており、「鐘声」は国際時事問題に関する中国共産党の見解を「中国の声」として発信するのに対し、「寰宇平」は国際安全保障や国際秩序などの大局的テーマを論じ、一記者の私論ではなく中国共産党のハイレベル認識を反映する。この署名の違いから、「新型軍国主義」へのレトリック変更は、中国共産党指導部が日本に対して従来路線の延長ではない新たな警戒段階にあることを示す。

「新型軍国主義」批判の真の狙い

中国による「新型軍国主義」のナラティブは、日本の国防力向上を阻止するための認知戦である。中国自身が軍事力を拡大し、地域を不安定化させているにもかかわらず、日本を非難することで国際世論を形成し、日本の防衛政策に対する圧力を強めようとしている。このレトリックの変更は、中国が日本をより深刻な脅威と見なし、その軍事的台頭を封じ込めるためのプロパガンダ戦略を強化していることを浮き彫りにしている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ