「国保逃れ」関与の議員に辞職勧告決議 大阪市議会が全会一致で可決
大阪市議会は2026年3月27日、国民健康保険料の高額な支払いを避ける「国保逃れ」に関与したとして、松田昌利市議(平野区)と佐竹璃保市議(淀川区)に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決しました。決議に法的拘束力はありませんが、市民の公平な負担を損なう行為として厳しい批判が集まっています。
決議案の内容と背景
決議案は公明党と自民党の議員らが提出し、「市民が公平に負担し支え合う社会保障制度の趣旨を逸脱する行為である」と明確に指摘しました。さらに、「市民の信頼を著しく損なう」として、議員の倫理的な責任を強く問う形となりました。
松田氏は一般社団法人の理事に就任し、社会保険に加入することで国民健康保険料の支払いを回避したとされています。この問題を受け、所属していた日本維新の会から「脱法的行為」として除名処分を受け、党から議員辞職を求められていました。
一方、佐竹氏は一般社団法人には所属していませんでしたが、「国保逃れ」に関連する勧誘を行ったとして、維新を離党していました。両議員の行動が、社会保障制度の公平性を揺るがす重大な問題として浮上したのです。
議員の反応と今後の展開
閉会後、松田氏は報道陣の取材に応じ、「地元と相談し、よく考えたい」と述べ、辞職の是非について慎重な姿勢を示しました。佐竹氏については、現時点での直接的なコメントは明らかになっていません。
この問題は、「国保逃れ」ビジネスが社会問題化する中で発覚しました。一般社団法人を利用して保険料を不当に軽減する手法が、議員を含む一部の層で横行していた実態が明らかになり、政治倫理への疑問が高まっています。
厚生労働省は既に、社会保険適用の条件を明確化するなど、「国保逃れ」への規制強化に乗り出しています。今回の議会決議は、そうした社会的な流れを受けた、政治的なけじめを求める動きと言えるでしょう。
社会保障制度への影響
国民健康保険は、市民が相互に支え合うことを基本理念とする制度です。高額な保険料を回避するために、社会保険に加入できる立場を利用する行為は、この理念に反するものとして批判されています。
大阪市議会の決議は、「公平な負担」の重要性を改めて強調するものであり、今後の議員活動や社会保障政策に大きな影響を与える可能性があります。市民の信頼回復が急務となる中、政治の透明性と倫理が問われる局面が続きそうです。



