横浜市の山中竹春市長は28日、辞職を表明した。背景には、パワハラ問題への厳しい批判に加え、同市で来年3月に開幕する国際園芸博覧会(花博)のイメージ悪化への危機感があった。9月に同市などが主催する国際会議も、国内外から参加取りやめが相次ぐ恐れが生じ、山中氏は出席を断念していた。
「花博の顔として失格」との声
約80の国・国際機関が参加を表明している花博は、1000万人以上の集客を目標とする。開幕まで約半年となり、博覧会協会や市にとってはPR強化のタイミングだが、ホストシティーの長が山中氏のままでは、開催前から祭典に影を落とすと懸念が広がっていた。市議らからは「花博の顔として失格だ」との声も出ていた。
国際会議への影響と第三者調査
実際、9月に横浜市で開かれる「アジア太平洋循環型都市フォーラム」を巡っては、国内外の参加予定者から「人権問題として注視している」との声が寄せられ、山中氏の出席断念につながった。山中氏は辞職会見で「私の言動で、国際的なイベントや連携に影響を与えてしまった」と反省の弁を述べ、「そうした事態を招き大変申し訳ない」と謝罪した。
一連のパワハラ問題は1月、当時の人事部長だった久保田淳・こども青少年局企画部長が告発して表面化。山中氏は一部を認めたものの、両者の主張には違いがあり、市議会は第三者による調査を市に求める決議を全会一致で可決した。
辞職表明後の含み
事態を大きく動かしたのは7月30日に公表された第三者調査の結果だった。7項目の言動をパワハラと認定し、「人権意識の欠如」を指摘。市議会第4会派の日本維新の会は不信任決議案の提出方針を早々と決め、批判の高まりを受け、昨年8月の市長選で山中氏を支援した自民、公明、立憲民主の3会派も辞職を要求した。
28日の辞職表明後の会見では「公約が道半ば」と述べるなど随所で無念さをにじませた山中氏。出直し選挙への出馬の可能性を問われると、「一旦けじめをつけなければならない。それ以上のことを考えられない」と含みを持たせた。自民の市議も「(出直し市長選に)出馬するだろう」と推測した。



