大阪都構想、4区案を正式決定 維新、規模感重視も否決案との差別化課題
大阪都構想、4区案を正式決定 維新、規模感重視も課題

大阪市を廃止して東京23区のような特別区に再編する大阪都構想をめぐり、最大の焦点だった特別区の数や区域が固まった。事実上の最終案をまとめた地域政党・大阪維新の会が重視したのは、一つの特別区あたりの財政・人口の「規模感」だ。一方、前回2020年住民投票の都構想案とどう違いを見せるかという課題も抱えている。

4区案の特徴と判断理由

今回採用された4区案は、1区あたりの人口が政令指定都市並みの約53万~88万人を想定。各区の財政規模が大きく、府市が財政状況を概算したシミュレーションでは、単年度収支の黒字が見込まれた。他の8区案、24区案では場合によって赤字の見込みもあった。

維新の横山英幸代表代行(大阪市長)は6日の記者会見で「住民投票で勝利を目指す上でもベストの案だ」と述べた。また、横山氏は4区案によって指定市レベルの事務を担える「人材と財政力がある自治体が完成する」とし、住民投票において市民から信頼を得る要素になりえると強調した。

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吉村代表の見解と党内議論

吉村洋文代表(大阪府知事)もこの日、記者団に「人口減少の中でより充実した住民サービスを安定的に提供する上で4区案が適切だ」とした。

これまで維新は、6月から始まった法定協と並行して、党内会合などを重ねて区数や区域に関する意見集約を図ってきた。議論の過程で浮上したのは4、7、8、24の区数で区域が異なる計9案。区数が増えれば、それだけ住民に身近な行政運営が可能になるとされる半面、財政規模が小さくなるので自治体が政策を展開する体力は限られる可能性がある。

何を重視するか、で党内の意見は様々だったが、7月中に4、8、24区の3案にまで絞り込み、これまでの議論を踏まえた最終判断は横山氏に委ねられていた。

決定の経緯と前回案との差別化

横山氏は6日朝の市内選出の維新議員を集めた会合で、4区案を採用すると伝達。異論は出ず決定した。横山氏は会合後、事前に行った市内選出議員への意向調査で、4区が全体の3分の2の支持を得ていたと説明した。住民投票における活動で中核を担う市内選出の意見を尊重する形で4区案を選んだとした。世論調査や市民へのアンケートなども踏まえたという。

だが4区案は、前回の住民投票で否決されている。今回は、地域の歴史やつながりなどを考慮して、住吉や東成、港の3行政区が入る区域を変更。いずれも前回案の区域内で最も「反対」が多かった所だ。

維新議員の一人は「否決された案を再び掲げることで、維新が守りに入っているように見られる」と指摘。一部の区域を変更しても、制度設計で前回案との差別化を演出するのは難しいのではないかと指摘する。

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