大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)は8月31日、札幌市を訪れ、災害時に首都機能を代替する「副首都」の指定を目指すため、北海道の鈴木直道知事と連携・協力協定を結んだ。維新が副首都法の成立を主導した経緯があり、野党から「副首都は大阪ありき」との指摘もある中、最近は他都市との協調路線が目立つ。
協定の内容と意義
両氏は北海道庁赤れんが庁舎で締結式に臨んだ。協定書では「特色ある複数の地域が(日本の)持続的な成長・発展を支える」と副首都の意義を明記し、府と道がスタートアップ(新興企業)支援やライフサイエンス分野で交流し、多極分散型の国家形成を目指す考えを盛り込んだ。
府と道が副首都に関する協定を他の道府県と結ぶのは初めてで、吉村氏は終了後、記者団に「大阪と北海道それぞれが補完・協力しながら副首都として、日本の成長に貢献する役割を果たしていく」と訴えた。
副首都法の概要と他都市との連携
副首都法は、東京一極集中を是正し、東京圏との同時被災の可能性が低い道府県を副首都に定めることが柱だ。副首都の数は明示されていないものの、吉村氏は周囲に「三つ、四つ」と目安を示す。実際、同法が成立した7月以降、副首都に名乗りを上げた都市を訪れ、共闘をアピールしている。
同25日は名古屋市の民放番組で広沢一郎市長と共演。その後、記者団に「日本を引っ張るようなエリアを目指してほしい」と愛知県と同市にエールを送った。8月29日に福岡市で開いた記者会見でも「力があるし、ポテンシャルもある」と述べ、福岡県、北九州市とともに副首都の指定を目指す福岡市を持ち上げた。
今後の見通し
政府は副首都指定の具体的な手続きや条件を10月下旬頃までに政令で定める方針だ。吉村氏は8月31日、札幌市内で記者団に「副首都は大阪だけでできる話じゃない。大阪のためだけにやるつもりは全くない」と語り、他都市との連携を重視する考えを示した。



