京都市は令和7年度の決算概要(速報値)を公表し、一般会計の実質収支が91億円の黒字になったと発表した。歳入では給与所得や固定資産税の増加を背景に、市税収入が4年連続で過去最高額を更新。将来世代に配慮した安定した財政運営の目標を重視し、過去に計画外の取り崩しをした公債償還基金の「過去負債」の返済(35億円)などを着実に進めた。
歳入歳出の詳細
7年度の歳入は前年度比2億円減の9799億円、歳出は81億円減の9638億円で、繰越財源は46億円増の70億円だった。歳入では給与所得や土地・株式の譲渡所得の伸びを反映した個人市民税を含む市税収入が169億円増の3411億円。ふるさと納税の寄付受け入れ額は過去最高を更新し、18億円増の133億円となった。
歳出では、前年度までの市庁舎整備の終了などに伴い投資的経費が減少したものの市立病院の資金繰り支援や、児童手当の制度拡充などによる扶助費が前年度を上回った。
財政指標と市交通局の決算
市債残高は7年度末時点で1兆2176億円となり5年連続で減少。自治体の貯金にあたる財政調整基金の残高は172億円。公債償還基金の計画外の取り崩しによる過去負債の残高は最大で642億円あったが、7年度末時点で400億円となった。市財政室は「最も悪い財政状況からは脱出したが、決して余裕のある状況ではない。持続的な財政運営を着実に実行していく」としている。
市交通局も7年度決算の概要を発表し、市バスと地下鉄を合わせた1日当たりの利用者数が新型コロナウイルス禍前を上回ったと明らかにした。国内外の観光客や通勤・通学による定期利用の増加により、運賃収入もともに前年を上回った。
バス・地下鉄の利用状況
1日当たりの利用者数は市バスが34万6000人(前年度比2%増)、地下鉄が41万6000人(3.4%増)の計76万2000人で、コロナ禍前の元年度の75万7000人を超えた。運賃収入は市バスが213億円、地下鉄は過去最高の272億円だった。両事業とも3年連続の経常黒字を確保したが、市交通局は「燃料の調達難や人件費・物価の高騰なども踏まえながら、お客さま満足度の向上に取り組んでいく」としている。



