非核三原則の改定懸念が高まる中、市民団体が核軍縮を軸に安保政策提言
2026年3月5日、被爆者団体などで構成される一般社団法人「核兵器をなくす日本キャンペーン」は、高市早苗首相が国家安全保障戦略など「安保3文書」の年内改定方針を示していることを受け、核兵器問題に焦点を当てた政策提言を発表しました。この提言は、国会議員や政策担当者に向けて作成されたもので、同日に参院議員会館で開催された集会には、国会議員や団体関係者など約40人が参加しました。
「核兵器をなくす―それが日本の安全保障」と題した提言の核心
提言は「核兵器をなくす―それが日本の安全保障」と題し、核を保有して「抑止」するのではなく、「軍縮」が日本の安全保障につながると明言しています。具体的には、以下の四つの柱を提示しています。
- 核軍縮を安全保障の手段として位置付けること
- 非核三原則の堅持を求めること
- 核兵器の非人道性の普及を推進すること
- 東アジアでの軍縮対話を促進すること
集会では、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員兼会長である川崎哲さんが「国会全体で議論をしてほしい」と訴え、核軍縮の重要性を強調しました。
高市首相の姿勢と市民団体の危機感
高市首相は安保3文書の改定について、非核三原則の堅持を明言していない点が注目されています。これに対し、日本原水爆被害者団体協議会の和田征子事務局次長は「国是とされてきた原則が見直されようとしている」と述べ、強い危機感を示しました。市民団体側は、非核三原則が日本の平和政策の根幹をなす「国是」として長年維持されてきたことを指摘し、その改定がもたらす影響を懸念しています。
この提言は、核兵器廃絶を目指す国際的な動きと連携しつつ、国内の安全保障議論に新たな視点を加えることを目的としています。集会参加者からは、核依存から脱却し、軍縮を通じた平和構築の必要性が繰り返し語られ、今後の政策決定過程における市民の声の重要性が浮き彫りになりました。



