ウクライナ国境から約80キロ離れたポーランド東部のタルナバコロニア村で30日未明、爆発があり直径10メートルのクレーターができた。ポーランド政府は、ロシアによるウクライナへの大規模攻撃で発射されたミサイルが着弾した可能性が高いと発表した。
爆発が起きたのは現地時間の午前4時(日本時間30日午前11時)ごろ。北大西洋条約機構(NATO)や欧州各国の首脳は、ロシアによるポーランド領空の侵犯として非難を強めている。
トゥスク首相「破片はロシアのKH-101ミサイルを示している」
ドナルド・トゥスク首相はクレーター近くで記者会見し、「痕跡の大部分を分析した結果、回収された破片はロシアの『KH-101』ミサイルを示している」と述べた。その上で、「ポーランドが標的だったと考える理由はない」としながらも、二つの「物体」がポーランドの領空を侵犯したと説明した。
トゥスク首相は「そのうち一つは確実に侵犯した。ここにその痕跡がある。もう一つはポーランド国境付近にあったが、非常に短い信号だったため、それに伴う影響はない」と付け加えた。
独首相「ロシアの無謀さと事態をエスカレートさせる姿勢」
ミサイルの着弾は、ロシアが西部リビウを含むウクライナ全土に対して大規模攻撃を行っていた最中に発生した。リビウはポーランド国境に近い。
NATO、ウクライナ、欧州の首脳らはロシアを強く非難。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相はX(旧ツイッター)で、このミサイルは「ロシアの無謀さと事態をエスカレートさせる姿勢」を示していると投稿した。
NATOのマーティン・オドネル報道官は、「夜間にロシアがウクライナに向けて発射した多数のミサイルのうち、現時点で種類が特定されていない1発のロシア製ミサイルがポーランド領空に侵入し、その後ポーランド領内に墜落したことを受け、NATOとポーランドは対空および地上防衛網を稼働させた」と説明した。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相はXへの投稿で、今回のミサイル事案は「両国にとって直接的な脅威である、共通の長年の敵に対抗すること以上に緊急を要するものはないということを思い起こさせる」と述べている。



