北欧のアイスランドは8月29日、欧州連合(EU)との加盟交渉再開の是非を問う国民投票を行い、反対多数が確実となった。現地メディアが報じた。反対派はEU加盟が主権や漁業の権益を脅かすと主張し、賛成派は経済の安定につながると期待していた。EU加盟をめぐる議論は当面棚上げされることになる。
開票状況と投票の背景
公共放送RUVが、夜通し行われた開票作業が終盤を迎えた30日午前7時半(日本時間30日午後4時半)ごろ、反対が多数となると報じた。この時点で得票率は賛成47.5%、反対52.5%だった。
人口約40万人のうち有権者は約27万人。国民投票に法的拘束力はないが、政府は結果を尊重するとしている。
首相のコメントと今後の見通し
クリストルン・フロスタドッティル首相は29日正午ごろ、首都レイキャビクで投票後、「非常に接戦だったが、多くの人々が積極的に意見を交わし、EUやアイスランドの世界での立ち位置、地政学的状況などの議論が深まった」と述べた。その上で、「どちらの結果になっても、この経験を経て、アイスランドはより強くなる」と語った。
レイキャビクの投票所では、有権者から賛成・反対それぞれの意見が聞かれた。今回の結果を受け、EU加盟をめぐる議論は当面棚上げされることになる。



