米国務省は、ガザ地区での軍事作戦を理由に、イスラエルへの特定の武器輸出を一時停止する方針を明らかにした。これはバイデン政権がイスラエルの行動に対してとった最も強い措置の一つとされる。
武器輸出停止の詳細
米国務省の高官は、今回の決定には、精密誘導爆弾など特定の兵器が含まれると説明した。ただし、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」など防御目的の装備は対象外とされ、米国の安全保障上のコミットメントに変更はないと強調した。
この決定は、イスラエル軍によるガザ北部での作戦拡大を受け、バイデン政権内部で数週間にわたり検討されてきた。米国務省は声明で「ガザの民間人保護の観点から、当該武器の使用が国際人道法に適合しているか評価する必要がある」と述べている。
国際社会の反応
国連のグテーレス事務総長は、この決定を歓迎し、「すべての国は武器移転において民間人保護を最優先すべきだ」とコメントした。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は「米国の決定はハマスを利するものだ」と強く反発し、両国関係に影響を与える可能性がある。
専門家は、今回の武器輸出停止がイスラエルの軍事作戦にどの程度影響するかは不透明だと指摘する。米国はイスラエルへの最大の武器供給国であり、2021年には年間約38億ドルの軍事援助を提供している。
今後の影響
この決定は、2024年11月の米大統領選を控え、バイデン政権が国内の反戦世論に配慮したものとの見方もある。しかし、共和党の一部議員からは「同盟国イスラエルへの裏切りだ」と批判の声が上がっている。
米国務省は、今回の停止期間については明言を避け、ガザ情勢の改善状況を見て再検討するとしている。



