トランプ氏、イランとのホルムズ海峡再開合意に14日署名へ、イラン側は否定
トランプ氏、イランとのホルムズ海峡再開合意に14日署名へ

トランプ米大統領は13日、ホルムズ海峡の再開と戦争終結に向けたイランとの暫定合意が14日に署名される予定だと明らかにした。だが、イラン側はこれを否定しており、海峡の開放やイラン凍結資金の扱いなど主要な争点を巡り、双方の溝は埋まっていない。

トランプ氏は「合意は明日署名される予定だ。署名され次第、ホルムズ海峡は直ちに全ての船舶に開放される」とSNSに投稿した。トランプ氏の発言に先立ち、仲介国パキスタンのシャリフ首相は、米国とイランの間で合意が今後24時間以内にまとまる見通しだと発言。パキスタンは「その直後」に行われる和平合意の電子署名に向けて準備を進めており、「来週、実務者レベルの協議がそれに続く」と述べていた。

トランプ氏はまた、この合意に基づいてイランが資金を受け取ることはないと話した。一方、イランは戦争で受けた損害の補償のほか、1979年の革命後に米国によって凍結された自国資産の解除を引き続き求めている。

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トランプ氏はさらに、「核のちり」と呼ぶ高濃縮ウランについて、合意の他の項目が決着した段階で米国が回収し、イランまたは米国で廃棄すると述べた。

イランのアラグチ外相も12日に国営テレビで放映された演説で合意への期待感を示し、署名は数日以内に行われる可能性があると語った。だが、国営放送IRIBによると、イラン外務省報道官は14日に署名が行われる可能性を否定した。

合意の条件についてはまだ、イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の承認を受ける必要があると、協議に詳しい欧州当局者が明らかにした。

トランプ氏は、2月末に始まった戦争を終結させるための合意が間近に迫っていると、何度も発言してきたが、進展は一向に見られないままだった。米国は、ホルムズ海峡の開放やイランの核開発阻止を目指している。

一方、イランは濃縮ウランを巡る交渉は暫定合意の署名後に行うとし、ホルムズ海峡に対する一定程度の管理権を維持することや、凍結された資産への即時アクセスを求めている。

米政府高官によると、合意にはイランが核兵器開発計画を持たないことを保証する一方、民生用の原子力エネルギー計画の維持を認める内容が盛り込まれる。濃縮核物質の国外搬出、およびホルムズ海峡を巡る双方の封鎖措置終了も含まれるという。さらに、全ての条件が履行された場合、米国は対イラン制裁を緩和し、同国の国際経済への復帰を認めるとしている。

段階的なアプローチ

米当局者によると、トランプ氏が進めているイランとの合意案では、段階的なアプローチが柱となっている。まずホルムズ海峡の再開を優先し、その後、イランが米国の要求を満たすたびに経済的見返りを得られる段取りを想定している。

こうした順序立てた枠組みは、戦争終結を目指す過程でトランプ政権が不意を突かれるリスクを抑制するための慎重なアプローチを反映したものだ。しかし同時に、合意が頓挫する可能性も数多く残ることになる。

また、イランの核開発問題そのものを解決する内容ではない。トランプ氏が攻撃開始の最大の根拠としてきたこの問題について、今後60日間の交渉に委ねる形となっている。

ブルームバーグ・エコノミクスの防衛担当責任者ベッカ・ワッサー氏は、「最も重要な問題の解決を先送りし、条件付きとなるような合意であれば、米国とイランを取り巻く現状は変わらない。常に衝突のリスクがくすぶる名目上の脆弱な停戦状態が続くだろう」と述べた。

一方、米政府高官は13日、合意が署名されれば、英国とフランスがホルムズ海峡の機雷除去に当たる連合を形成すると記者団に述べた。

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また、トランプ氏は来週フランスで開かれる主要7カ国首脳会議に合わせ、エジプト、カタール、アラブ首長国連邦の首脳とも個別に会談する見通しだ。