台湾で通信速度制限訓練、中国のサイバー攻撃想定し台北などで実施
台湾で通信速度制限訓練、中国のサイバー攻撃想定

台湾の頼清徳政権は13日、スマートフォンなどの通信速度を制限する大規模訓練を、台北など北部地域で実施した。中国のサイバー攻撃による通信障害が想定される中、市民の耐性と危機意識を高める狙いがある。

年次防空演習に初組み込み

この訓練は今年初めて年次防空演習に組み込まれ、この日は10日の中部地域に続いて実施された。午後2時半から30分間、通信速度をSNSの送受信に支障が出るレベルまで低下させた。繁華街の西門町では避難場所の地下鉄駅構内でスマホの画面を見守りながら時間を過ごす若者らの姿がみられた。

市民の反応と評価

読売新聞の取材に応じた11人のうち9人は訓練に理解を示したが、「どうせ戦争は起きない」(19歳男子大学生)との意見もあった。一方で、23歳の男性会社員は「危険なのは、中国の脅威に対する我々の危機感がマヒしていることだ」と訓練の意義を評価していた。

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グレーゾーン事態への備え

台湾では、中国による侵攻の前段階として通信施設などへのサイバー攻撃や海底ケーブル切断といったグレーゾーン事態が警戒されている。通信途絶となった場合の社会の混乱も懸念され、頼政権は昨年から人心や都市機能の強靱化を掲げた訓練を取り入れてきた。

台湾・国防安全研究院の沈明室研究員は「訓練の狙いは、中国が我々に何をしてくるのか、どう対処するのかを理解してもらうところにある」と指摘した。今後、通信制限時間をさらに長く設定し、停電への対応も取り入れるなど、「訓練の強度を上げていく必要がある」との見方も示した。

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