北朝鮮が韓国に向けてGPS(全地球測位システム)の電波妨害を実施していることが明らかになった。韓国政府は29日、北朝鮮が黄海および西部地域でGPS信号を妨害していると発表し、船舶や航空機の運航に影響が出ていると警告した。
妨害の影響と韓国政府の対応
韓国海洋警察庁によると、北朝鮮によるGPS妨害は27日から始まり、現在も継続中だ。これにより、一部の船舶で航法システムに誤作動が生じ、航空機でも運航に支障が出ている。韓国政府は市民に対し、GPSに依存した航行を避け、従来の航法機器を併用するよう注意を呼びかけている。
韓国統一部は「北朝鮮の行動は国際法違反であり、南北間の合意に反する」と非難し、即時中止を求めた。また、韓国軍は妨害源の特定と対策に乗り出している。
過去の事例と背景
北朝鮮によるGPS妨害は過去にも繰り返されてきた。2016年には、北朝鮮が韓国に向けてGPS妨害を実施し、約680機の航空機と約270隻の船舶に被害が出た。今回の妨害は、北朝鮮が最近実施した巡航ミサイル発射実験など、軍事的挑発の一環とみられている。
専門家は、北朝鮮のGPS妨害が韓国の民間インフラに混乱をもたらすことで、韓国政府に圧力をかける狙いがあると分析している。また、北朝鮮がGPS妨害技術を向上させている可能性も指摘されている。
国際的な反応
韓国政府は国際社会に対し、北朝鮮の行為を非難するよう呼びかけている。アメリカ国務省は「北朝鮮のGPS妨害は無謀であり、国際的な航行の安全を脅かすものだ」と批判した。一方、北朝鮮はこれまでのところ公式なコメントを発表していない。
韓国政府は、北朝鮮がGPS妨害を継続する場合、独自の対策を強化するとともに、国際機関と連携して対応する方針だ。



