イスラエル軍は15日、ガザ地区北部の広範囲に新たな避難命令を出した。対象地域にはガザ市の一部やジャバリア難民キャンプが含まれ、最大30万人の民間人が影響を受ける可能性があると、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が明らかにした。
避難命令の詳細と背景
イスラエル軍の発表によると、今回の避難命令は「テロ組織ハマスの再編成を阻止するため」と説明されている。対象地域の住民に対し、直ちにガザ南部のいわゆる「安全地帯」へ移動するよう求めている。しかし、UNRWAの広報官は「南部も空爆の標的となっており、安全な場所は事実上存在しない」と指摘する。
民間人への影響と国際社会の反応
ガザ地区では昨年10月の戦闘開始以降、約190万人が避難を強いられている。今回の命令で、さらに多くの人々が移動を余儀なくされる見通しだ。国連人道問題調整事務所(OCHA)は「避難命令の範囲が広すぎて、民間人が安全に移動できる保証はない」と懸念を表明した。
また、世界保健機関(WHO)は「ガザ北部の医療施設はほとんど機能しておらず、避難中の人々への医療支援が極めて困難な状況にある」と警告している。イスラエル軍は「ハマスが民間人を盾にしている」と非難しているが、国際社会からは民間人保護の観点から批判の声が上がっている。



