ICC赤根所長、米国制裁の背景を解説 トランプ政権が圧力強める理由
ICC赤根所長、米国制裁の背景を解説

米国のトランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の「解体」をめざし、圧力を強めている。ICCの検察官や裁判官らに加え、赤根智子所長も制裁対象となった。標的にされたICCとはどんな組織か。何が起きているのか。ポイントを解説する。

ICCとは

ICCはオランダ・ハーグに本部を置く、独立した常設の国際裁判所だ。捜査対象となるのは、集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪。こうした罪の中には、拷問や性暴力のほか、15歳未満の子どもを軍隊や武装集団に参加させることなども含まれる。裁かれるのは、国ではなく個人である。

第2次世界大戦の戦勝国による国際軍事裁判などと違い、各国政府や国際機関から独立した国際裁判所をつくるため、2002年に誕生した。26年7月時点で日本を含む125カ国・地域が加盟している。

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米国による制裁とは

米国務省は7月、「米国の主権に対するICCの脅威を取り除く」との声明を発表した。「ICCは、米国の国益のために働いている米国の軍人や官僚を起訴し、収監する権限があるとしている」と理由を挙げ、「脅威を取り除くためにどんな外交手段も除外しない」と訴えた。

その約1カ月後の8月18日、赤根氏と検察局所属でセネガル出身の弁護士を制裁対象にすると発表した。制裁は米大統領令に基づくもので、日常生活に直結する。米国の銀行口座から預金の引き出しができなくなり、本人や家族の米国への入国も原則、禁止される。クレジットカードや米国企業のサービスも使えなくなる恐れがある。

米国はなぜICCを標的に?

米国はICCの設立当時から…

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