ライフ 米イラン戦闘終結へ合意でも「海外旅行がこれまで通り」とはいかない根拠 「1泊400ドルの5つ星が半額に…」「大幅減便」の爪痕 7分で読める 公開日時:2026/06/22 05:30 「イラン戦争」は航空旅行業界にどのような影響を与えているのか(写真:kanno34/PIXTA) 橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト フォロー
航空券価格の二極化:高騰する路線と変わらない路線
航空券の高騰ももちろん頭の痛い状態だ。筆者は2026年1月下旬に3月上旬出発の羽田発広州経由バンコク往復の中国南方航空の航空券を購入していたが、この金額が総額で約3万2000円だった。だが、2026年6月中旬現在、東京からバンコク往復で5万円以内の航空券を見つけることは難しい。これまで安ければ2万~3万円台で見つけることが難しくなかったフィリピンやベトナムも軒並み上昇し、4万円以上することが多い。
だが、国際線の航空券すべてが高くなってしまったわけではない。たとえば、スリランカ航空の成田発パリ往復(2026年10月出発)は総額10万円台~と「イラン戦争」以前とほぼ同額である。筆者が2026年5月に購入したZIPAIRの成田発ホノルル往復(2026年6月中旬出発)は約6万2000円と、これも「イラン戦争」以前と同じ水準にとどまっている。
燃油サーチャージの実態と行き先による価格差
ニュースでは「燃油サーチャージ爆上がり」がとりあげられ、あたかも航空券全体が非常に高くなっているように見えるが、実際にその上がり幅にはかなりグラデーションがあり、以前とほぼ同水準のところもそれなりにあることはおさえておきたい。
ホルムズ海峡の航行正常化はいつ?専門家の見解
6月17日の覚書により、ホルムズ海峡の航行正常化が期待されるが、仮にすぐに海峡の航行が正常化したとしても、ジェット燃料の在庫が世界的に回復し、保険会社が「戦争危険保険」の料率を下げ、航空会社が減便したスケジュールを元に戻すまでには一朝一夕にはいかない。
サウジ・アラムコのCEOアミン・ナセル氏は、2026年5月の決算説明会で、「仮に海峡が今日再開しても正常化には数か月を要する。混乱があと数週間続けば、2027年までずれ込む可能性がある」としている。
まとめ:海外旅行の賢い選び方
コロナ禍や円安を理由に海外旅行を控えてきた人も少なくないだろうが、結論からいえば、「行き先を選ぶかぎり、『イラン戦争』以前とさほど変わらない金額で旅行できる国はある。ただし、当面は減便や欠航のリスクを考慮して、メジャーな国や都市を選んだほうが相対的にリスクが低い」といえそうだ。



