南アフリカで反移民感情高まる、1週間で外国人2745人送還 大半は不法滞在者
南アで反移民感情高まり1週間で外国人2745人送還

南アフリカで反移民感情が高まる中、シリル・ラマポーザ大統領が不法移民に対する取り締まり強化を表明してからわずか1週間で、外国人2745人が送還された。レオン・シュライバー内相が14日、明らかにした。

送還の背景

アフリカ有数の経済大国である南アフリカには、長年にわたりアフリカ全土から外国人労働者が集まり、合法移民だけでなく不法移民も大勢入国していた。しかし、同国では失業率が30%を超える中、反移民暴動が定期的に発生しており、最近も各地で暴徒が外国人を標的にした襲撃事件が相次いでいる。

暴動の実態

一部地域では棒や鞭、盾で武装した南ア人暴徒が街を練り歩き、在留資格を持たない外国人に対して6月30日までに退去するよう要求。商店が略奪されるなど治安への懸念が高まり、ナイジェリア、マラウイ、ガーナ、ジンバブエ、モザンビーク出身の外国人たちが、本国政府主導の自発的帰国を受け入れている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

政府の対応

シュライバー内相は記者団に対し、「大統領の表明から昨夜までの1週間で、移民2745人が帰国した。この数字は暫定的なものだ」と述べた。政府によると、帰国した外国人の大半は不法滞在者だった。大統領の表明後に設置された閣僚級の移民対策委員会によると、帰国した外国人にはマラウイ人も含まれている。

マラウイ人の避難

反移民暴動を受けて、マラウイ人約7000人が東部ダーバンの広場に避難。マラウイ政府がバス8台を手配し、14日に自国民の帰国を開始。南ア政府も帰国を促すためにバス10台を提供した。マラウイのマックス・ビウィ総領事は、14日には子ども約200人を含む約560人が南アを出発したと述べた。

最初のバスに乗り込むマラウイ人の中には、赤ちゃんを背負った女性の姿も見られた。南アフリカに3年間暮らしていたマラウイの経済中心地ブランタイヤ出身のフォーチュネイト・チレンジさん(25)は、「ようやく出発できてホッとしている。ここで恐怖におびえながら暮らすよりはマシだ」と語った。チレンジさんによると、暴動発生後に設置された避難民キャンプにも暴徒が押し寄せ、退去を迫られていたという。

高まる緊張

南ア政府は14日、避難民キャンプの運営は行っておらず、一時的なものであっても設置するつもりはないと表明。別のマラウイ人、ハッサン・ハシャさん(27)には、南ア渡航のためにつくった借金が今も重くのしかかっている。ハシャさんは、数週間前に南アに来たばかりだが、反移民感情が燃え上がっているため「帰国するしかないとあきらめている」と述べた。

ラマポーザ大統領は先週、不法移民に対する国民の懸念を認める一方、私刑(リンチ)などの自力救済は容認しないと警告。5月29日に西ケープ州モッセルベイで不法移民に抗議するデモが行われた後、モザンビーク人2人が殺害されたことで緊張がエスカレートした。なお、モザンビーク当局は死者数は2人ではなく5人だと主張している。

南ア統計局によると、同国には人口の5.1%に相当する300万人以上の外国人が暮らしている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ