ネパール土石流不明3000人、家族が捜索強化求める 病院に安否確認の列
ネパール土石流不明3000人、家族が捜索強化求める

ネパールと中国の国境付近で起きた土石流による行方不明者は両国で約3000人に上る。二次災害の恐れなどから捜索が難航する中、被災者を収容した病院には家族や知人の安否を気遣う多くの人々が集まり、捜索態勢の強化を求める声も出ている。

病院に集まる家族、涙の訴え

28日時点で負傷者48人を収容した首都カトマンズのトリブバン大教育病院。その外壁には患者の氏名などを記したリストがあり、最年少の5歳の少女は「多発外傷」により手術室に収容中だと記されていた。リストの隣には、行方不明者の顔写真や年齢、連絡先などを印刷したチラシが数多く貼られている。

その前で男性の写真を手に涙をぬぐう少女がいた。サミクシャ・ネウパネさん(16)は、親しかったおじのマガールさん(34)が行方不明になっている。中国との国境からカトマンズに物資を輸送するトラックの運転手を務めていたマガールさん。土石流が発生した26日当日は甚大な被害を出した北部ラスワ郡のホテルに宿泊しており、午前8時17分に妻と連絡を取ったのを最後に消息が途絶えている。

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手がかり得られず、不安広がる

マガールさんには10歳と3歳の息子がいる。「おじはとても親切な人だった。無事に家に帰ると信じている」。ネウパネさんはそう言いつつ、おじの2人の息子の将来を気にかけていた。

ネウパネさんと親族はマガールさんの情報を求めてカトマンズ周辺の複数の病院や警察署を捜し回ったが、手がかりは何も得られていない。「ネパール政府はもっと行方不明者の捜索態勢を強化し、正確な情報を家族に伝えてほしい」。ネウパネさんは涙ながらに訴えた。

一方、病院近くに座り込んでいた女性のサシ・ライさん(35)は、旅行ガイドの兄、パンさん(47)とダンバールさん(40)が行方不明になっていると話した。2人の兄は親類の同僚たちとともに中国との国境付近でウクライナ人のグループをガイドしていたところ、消息が途絶えたままになっている。ライさんも複数の病院などをあたっているが、安否はわかっていない。「兄たちが心配だ。とにかく明るい情報がほしい」と力なく話した。

被害拡大、捜索難航

洪水と土石流によって泥に覆われた住居などが各地で確認されており、被害は拡大している。泥流入のトンネルに100人超が閉じ込められた可能性も指摘され、死者は633人、行方不明者は3000人に上る。

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