東洋経済オンラインが『海外進出企業総覧』のデータを基に分析したところ、日本企業の中国進出は全体として縮小傾向にある一方、化学卸売や金属製品など18業種では進出が拡大していることが明らかになった。
全体では減少、業種別に明暗
『海外進出企業総覧2021年版』(調査時点2020年10月)と最新の『2026年版』(同2025年10月)を比較すると、中国に進出する日本企業の現地法人数は6985社から6589社へと5年間で396社減少した。68業種中50業種で減少したが、18業種では増加した。
増加した業種のトップは化学卸売で、現地法人数が226社から237社へ11社増加。次いで金属製品、統括会社、輸送用機器卸売がそれぞれ8社増加した。精密機器、ゴム製品、医薬品、銀行、生命保険なども増加している。
上海市への集中が顕著
省・直轄市別の現地法人数では、上海市が突出して多く、2026年版で2196社と全体の約3分の1を占める。江蘇省(1122社)、広東省(807社)が続く。北京市は管理・サービス機能の集積が進み、法人数は増加傾向にある。
一方、減少幅が最も大きかったのは輸送用機器(自動車関連)で、現地法人数が2021年版の1234社から2026年版には1186社へ48社減少した。これは米中対立や中国市場の競争激化が背景にあるとみられる。
東洋経済データ事業局のジェ・シャンシン氏は「日本企業の中国離れが叫ばれる一方、化学卸売や金属製品など素材・部品分野では依然として進出意欲が強い。特に上海を中心としたビジネス拠点の維持・拡大を図る動きが続いている」と分析している。



