インドのスパイアクション映画「ドゥランダル作戦」(2025年、アーディティヤ・ダール監督)が、7月10日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)などで全国公開されている。同作は多言語社会のインドで全国的な大ヒットを記録し、日本以外にもドイツやフィンランドなど世界各国で公開された。
多言語社会を克服した大ヒットの背景
共同制作者の一人であるジョーティ・デーシュパンデー氏は「世界を席巻する映画を多く制作したい」と語る。インドは公用語だけでも22あり、複数の言語が混在する市場でのヒットは容易ではない。しかし本作は、言語の壁を越えて広く受け入れられた。
映画は、相次ぐテロ事件に悩まされたインド政府が極秘裏に「ドゥランダル(剛の者)作戦」を開始するところから始まる。主人公の死刑囚ハムザは、パキスタンの都市カラチでも治安の悪さで有名なリヤリ地区に向かい、事前にテロ情報をつかむため、地区を牛耳るギャング組織に潜り込む。
インドとパキスタンの対立を描写、湾岸諸国では公開見送り
映画ではインドとパキスタンの対立も描かれており、そのためサウジアラビアなど湾岸諸国の多くで公開が見送られたという。政治的要素が強い作品であることが、一部地域での公開に影響を与えた。
デーシュパンデー氏は「エンターテインメントが政治を超える力を持つことを示したい」と述べ、世界市場を意識した作品作りへの意欲を示した。
今後の展開と世界戦略
本作の成功を受け、製作陣はさらなる国際展開を視野に入れている。インド映画は近年、『RRR』や『バーフバリ』シリーズなどが世界的なヒットを記録しており、本作もその流れに続く作品として注目される。
日本では新宿ピカデリーでの公開を皮切りに、全国で順次公開予定。多言語社会を乗り越えたインド映画の新たな挑戦が、日本でもどのように受け入れられるかが注目される。



