この夏、東京で「異国の夏休み」と銘打ったイベントが催され、書籍や漫画、演劇などの香港文化が紹介された。仕掛け人は香港の独立系書店で、香港政府にとって〝好ましからざる芸術家たち〟が日本にやってきた。
成田空港で一夜を明かす
香港の著名な漫画家、尊子(ペンネーム)氏(71)は日本に到着するや、成田空港で一夜を明かすことになった。「危険人物」だからではない。来日した13日、千葉県が記録的豪雨に見舞われたためだ。
風刺漫画の連載打ち切り
漫画を通じ、政府の失政を鋭く批判してきた尊子氏は2023年、約40年続いた風刺漫画の新聞連載を打ち切られた。新聞社が当局の圧力に屈したのだ。20年に施行された香港国家安全維持法(国安法)の下、笑う自由さえも奪われたと香港社会に衝撃を与えた。
世田谷区での講演
尊子氏は豪雨の2日後、世田谷区の文化施設で香港の新聞漫画の歴史について講演した。1930年代以降、新聞漫画が「庶民の視点に立って」「読者の憂いを晴らし」「社会の簡潔な歴史を読むような」漫画へと発展したと紹介した。「香港は今、こうした漫画が存在しない時代に逆戻りしてしまった」ことが彼の伝えたいメッセージだ。



