G7サミット舞台裏:マクロン氏がトランプ氏をつなぎ止めた戦略と高市首相の役割
G7サミット舞台裏:マクロン氏の戦略と高市首相の役割

マクロン大統領の外交的勝利:トランプ氏をつなぎ止めた舞台裏

フランス・エビアンで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)閉幕後、議長国フランスのマクロン大統領はアメリカのトランプ大統領をパリ郊外のベルサイユ宮殿に招待し、夕食をともにした。このベルサイユ宮殿での晩餐会はフランスの最大級の接待であり、マクロン氏の最大のミッションは、中座の多いトランプ氏をサミットに最後までつなぎ留めることだったとされ、その成功が指摘されている。

フランスメディアからは「トランプ氏にそこまで媚びる必要があったのか」と疑問の声も上がったが、キンキラでもてなされることが好きなトランプ氏はマクロン氏の手腕を賛美し、ご満悦だったと報じられた。特にウクライナのゼレンスキー大統領も参加したサミットで出された共同声明の中で、アメリカ大統領のウクライナへの支持を取り付けたことは、マクロン氏にとって予想外の外交的勝利と評価された。さらに、ベルサイユ宮殿の夕食の席で、マクロン氏の目の前でイランとの停戦覚書合意文書にトランプ氏が署名したことも成果を印象付けた。

ウクライナ支援再開の決め手:キーウ大修道院炎上の衝撃

トランプ氏の心を大きく揺さぶった写真があった。報道によると、ロシアが6月14日にウクライナのキーウ空爆によって、11世紀の世界遺産であるキーウ・ペチェールシク大修道院の大聖堂の黄金のドームが炎上した。この光景の写真をゼレンスキー氏に見せられたトランプ氏は衝撃を受け、この瞬間にウクライナ支援再開への心が傾いたと指摘されている。マクロン氏とヨーロッパ首脳にとって、アメリカのウクライナ支援再開とロシア制裁継続は死活的問題だった。

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アメリカの政治専門ニュースサイト『ポリティコ』ヨーロッパ版は、マクロン氏の成果を「トランプ氏をいかにして喜ばせ、彼の優先事項に沿うかを何年もかけて模索してきた結果生まれた外交的勝利」と評価した。サミット開幕の夕食会で、マクロン氏は他のG7首脳に対して「世界の権力政治に関するトランプ氏の二元的な見方に沿うようにメッセージを調整し、戦争の最新局面においてウクライナを勝者、ロシアを敗者と位置づける認識」を浸透させた。

アメリカとヨーロッパをつなぐ「価値観」と中国への強硬姿勢

ヨーロッパ首脳はトランプ氏に不快感を持ちながらも、トランスアトランティック関係を維持するために戦略的な対応を迫られた。G7サミットでは、中国への強硬姿勢も顕著になり、ヨーロッパは中国の過剰生産能力や知的財産権問題に関してアメリカと歩調を合わせる姿勢を見せた。

高市早苗首相の緩衝役としての役割

日本の高市早苗首相は、G7内でアメリカとヨーロッパの間の緩衝役を買って出た。高市首相は、トランプ氏との個人的な関係を活用しつつ、ヨーロッパ首脳との連携も図り、G7の結束に貢献した。特に、ウクライナ問題や中国への対応で意見が割れる中、高市首相はバランスを取りながら議論をまとめる役割を果たしたとされる。

しかし、高市首相の立ち回りが十分に評価されたかは疑問も残る。日本国内では、首相の外交手腕に対する期待と現実のギャップが指摘されており、今後のG7でのプレゼンス向上が課題となっている。

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