中国、半導体製造装置の輸入が過去最高に 米規制強化で駆け込み需要
中国半導体製造装置輸入が過去最高 米規制で駆け込み

中国の半導体製造装置の輸入額が2024年に過去最高を更新した。中国税関総署のデータによると、2024年の輸入総額は前年比約39%増の約500億ドル(約7兆5000億円)に達し、2022年に記録した過去最高を上回った。この急増は、米国による対中輸出規制がさらに強化される前に、中国企業が駆け込みで設備投資を加速したことが主因とみられる。

米国の規制強化が追い風に

米国は2022年以降、中国の半導体産業の発展を阻むため、先端半導体製造装置の対中輸出を厳しく制限してきた。2024年には規制がさらに拡大され、中国企業はより厳しい制限が課される前に必要な装置を確保しようと、輸入を急いだ。業界関係者は「中国の半導体メーカーは、米国の規制が今後さらに厳しくなることを見越して、在庫を積み増している」と指摘する。

輸入の内訳では、オランダのASMLホールディングや日本の東京エレクトロンなど、主要な半導体製造装置メーカーからの調達が増加。特にASMLは最先端の極端紫外線(EUV)露光装置の輸出を制限されているが、より成熟した技術の装置については中国への出荷を増やしている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

中国の半導体自給率向上への布石

中国政府は「中国製造2025」などの政策を通じて、半導体の自給率向上を国家目標に掲げている。2024年の輸入急増は、こうした長期的な戦略の一環として、国内の半導体製造能力を拡大するための投資が活発化していることを示す。中国半導体産業協会のデータによれば、2024年の中国の半導体製造装置市場は世界全体の約30%を占め、最大の市場となった。

一方、米国の規制強化は中国の半導体産業に打撃を与えているものの、中国企業は代替技術の開発や、規制の対象外となる装置の調達を進めることで、影響を最小限に抑えようとしている。アナリストは「中国は短期的には規制の影響を受けるが、長期的には自国での装置開発を加速させる可能性がある」と分析する。

今後の展望と課題

2025年以降も、米国による規制強化の動きは続くと予想され、中国の半導体製造装置輸入は変動する可能性がある。しかし、中国の半導体需要は引き続き拡大しており、国内生産能力の増強は不可欠だ。中国企業は、規制の隙間を縫って装置を調達するとともに、国産装置の開発にも注力している。

国際半導体製造装置材料協会(SEMI)の報告書によると、2025年の中国の半導体製造装置投資は前年比で10%増加する見通し。これは、中国が半導体の自給率向上に向けて、長期的な投資を継続する姿勢を示している。ただし、地政学的リスクや技術的な障壁が依然として存在し、中国の半導体産業の行方は不透明な部分も残る。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ