英国のスターマー首相の後任を決める与党・労働党の党首選は16日、立候補手続きが終了し、アンディ・バーナム下院議員(56)のみが出馬した。17日に開かれる党の特別総会で、無投票での選出が正式に決まる。バーナム氏は20日にチャールズ国王と面会し、新首相に就任する。
圧倒的支持で無投票選出
バーナム氏は立候補手続きが始まった9日に出馬を表明し、圧倒的な支持を集め、他候補の追随を許さなかった。党首選を通じて確保した推薦人は、党所属の下院議員(現在は403人)の約95%に当たる379人に上った。
特別総会では、マンチェスター市長を務めてきた経験を踏まえ、持論とする地方分権の推進を改めて強調するとみられる。水道やエネルギーなどの公共サービスの公的管理を拡充する方針を示し、「地方の隅々にまで経済成長を行き渡らせる」と訴える見通しだ。
次期総選挙に向けた課題
不人気だったスターマー政権下で労働党は支持率の下落が止まらず、右派ポピュリスト政党「改革党」にリードを許している。2029年までに行われる次期総選挙に向け、バーナム氏にとっては党勢の回復が最大の課題となる。
バーナム氏は、スターマー前首相の辞意表明を受けて、迅速に党首選を進めた。無投票での選出は、党内の結束を示す一方で、政策論争の不足を懸念する声もある。しかし、バーナム氏は地方行政の実績を強調し、国民の信頼回復を目指す。
ロンドン在住の政治アナリストは「バーナム氏はマンチェスター市長として実績を上げたが、国政での経験は限られる。改革党の台頭をどう食い止めるかが鍵となる」と指摘する。



