12年ぶりにPOWL復活、PayPayとスペースX上場で日本の個人投資家に海外IPOの門戸
POWLが12年ぶり復活、PayPayとスペースX上場で個人投資家に門戸

海外のIPO銘柄を日本の個人投資家に販売する「POWL(上場なき公募)」が、12年ぶりに活用された。今年3月のPayPay、6月のスペースXのナスダック市場上場に際し、日本の個人投資家にも株式が配分された。

2000年代にブーム到来

日本におけるPOWLは1990年代初頭から利用が広がり、2000年代には中国や韓国の企業も積極的に活用した。ネット取引が未成熟だった当時、外国株投資の手段が限られていたため、成長著しい海外企業に投資できる手段として富裕層に重宝された。

POWLを選択する発行体には別の思惑もあった。中国の4大商業銀行は、現地の証券取引所に上場する際にPOWLを活用した。時価総額が大きく、国内だけでは株式をさばききれなかったからだ。2013年にミラノ証券取引所に上場したモンクレールは、アパレルの認知度を広げる手段としてPOWLを利用した。

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証券会社選びの基準にも

日本では野村証券を中心に、2014年までに30件超の実績を積み上げたが、その後は利用が途絶えた。大手証券幹部は「時価総額が大きく、知名度のあるBtoCビジネスを手がけている企業ほどPOWLを活用しやすい。ただ、直近ではそうした企業のIPOが少なかった」と話す。

今年に入り、3月にPayPayがナスダック市場に上場した際、みずほ証券とPayPay証券が株式を個人投資家に販売。6月に上場したスペースXでも、みずほ証券、SBI証券、楽天証券が約3500億円の株式を個人に販売した。

アメリカの巨大テック企業もIPOの準備を進めており、6月にはオープンAIとアンソロピックが証券取引委員会(SEC)に申請書類を提出した。いずれも株式評価額は100兆円超とされ、過去に例を見ない大型上場が見込まれる。POWLが日本の個人投資家に開かれた海外IPOの窓口として、今後も活用されるか注目が集まる。

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