日産自動車と本田技研工業(ホンダ)の経営統合協議が、最終的に合意に至らず破談したことが明らかになった。両社は2023年12月に統合に向けた基本合意を発表していたが、統合比率やガバナンス体制を巡る意見の相違が解消できなかった。
統合協議の経緯
両社は2023年12月、持ち株会社を設立し、経営統合することで基本合意した。統合後は世界第3位の自動車グループとなる予定だった。しかし、日産側が求めた対等な統合に対し、ホンダ側が主導権を握る姿勢を示したことで協議が難航。特に、統合比率や取締役人事を巡る交渉で折り合いがつかず、2024年2月に協議打ち切りが決まった。
破談の要因
業界関係者によると、最大の要因は両社の企業文化の違いだ。日産はルノーとのアライアンスで培った国際的な経営手法を持つ一方、ホンダは独自技術へのこだわりが強い。また、ホンダが電気自動車(EV)シフトで先行する日産に対し、技術面での優位性を維持したい思惑もあったとされる。
さらに、日産の財務状況も影響した。日産は2023年度第3四半期の営業利益が前年同期比で減少しており、統合後のリストラ策を巡っても意見が対立した。ホンダは日産の過剰な生産能力や人員削減が必要と判断したが、日産側は雇用維持を主張した。
今後の戦略
破談後、日産は単独での生き残りを模索する。日産は「日産ネクスト」計画を推進し、コスト削減とEV投資を加速させる。一方、ホンダはGMとの提携やソニーとの合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」を通じて、EV市場での競争力を高める方針だ。
アナリストは「両社の統合は、規模の経済を追求する上で理にかなっていたが、文化の壁は大きかった」と指摘する。今後の自動車業界では、さらなる再編の可能性も取り沙汰されている。



