大阪発の世界企業クボタ、水道管の国産化から地球インフラ支える存在に
大阪発クボタ、水道管国産化から地球インフラ支える存在に

創業130年以上の歴史を持つクボタは、その存在がまさに「地球規模」で人々の生活を支えている。トラクターやコンバインなどの農業機械では国内トップシェア、世界でも3位の大手メーカーだ。さらに、水道管事業を世界的に展開し、地球のインフラを支えている。その原点は、1890年(明治23年)の大阪にあった。

19歳の創業者が大阪に鋳物工場を設立

創業者である大出(おおいで)久保田(のちに久保田権四郎となる)が、1890年、わずか19歳で大阪市内に「大出鋳物」を設立したのがすべての始まりである。クボタの歴史において、最初の決定的な転換点となったのは「水道用鉄管」の国産化への挑戦だった。明治時代の日本は近代化の真っ只中にあったが、衛生環境の悪さからコレラなどの伝染病が蔓延し、多くの命が失われていた。

安全な水を供給するための水道整備は国を挙げての急務だったが、多くの企業が鉄管を作ろうとしても技術力が足りず頓挫。結局、高価な輸入品に頼るしかなかった。壁が高いことは明らかな状況だったが、大出久保田は「だからこそ鉄管をつくらなければならない」という強い使命感を抱いた。

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試行錯誤の連続、周囲からは見放されながらも

鉄管は単純な円筒形を作るだけのように思えるが、実際には長いものになるとひずみのばらつきなどが出てどうしてもうまくいかなかった。しかも、文献や経験者の助言もなく、まったくの手探りで改良を重ねていくしかない状況に、最初は協力していた職人からも次々と見放されていった。しかし、大出久保田は自らの信念に従い、決して開発を断念しなかった。

こうした不屈の努力が実を結び、ついに国産の水道用鉄管の製造に成功。その後、クボタは鉄管事業を拡大し、日本の近代化に大きく貢献した。現在では、世界150カ国以上で事業を展開し、農業機械や水道管だけでなく、建機や環境関連機器など多岐にわたる製品を提供している。

クボタの成功の背景には、創業者の強い意志と技術へのこだわりがある。困難な状況でも諦めずに挑戦し続けた姿勢が、今日の世界的企業への成長を支えたと言えるだろう。

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