中川政七商店、300年超の歴史を経て売上高100億円突破 工芸市場縮小の中で実現した成長の仕組み
中川政七商店 売上高100億円突破 工芸市場縮小の中で成長

創業300年を超える老舗、中川政七商店が売上高100億円を突破した。工芸品市場が縮小する中での快挙だ。同社は、工芸の価値を現代の文脈に再編集し、生活者が使い続けたくなる形に変える製造小売の仕組みを磨き続けてきた。

業界を支え、共に前進する一手

自社の事業は順調に成長していたが、製造委託先の工芸メーカーの廃業が続き、将来的な供給網縮小の危機に直面。産地全体のものづくり基盤が弱まる兆しが見え始めた。産地の技術や作り手が減少すれば、自社の企画・製造にも影響が及ぶ可能性が高まるため、工芸の価値を支える基盤そのものへの向き合い方が問われた。

ビジョン策定と工芸メーカーの経営・流通支援

2007年、企業ビジョンを「日本の工芸を元気にする!」と定義。自社の経営再生ノウハウを体系化し、2009年から他社支援を開始。自社のSPAで培った商品開発、ブランディング、生産管理、販路などのノウハウを開放し、コンサルティングや教育講座、合同展示会を実施。自社の成長だけでなく、産業全体を共に育てる体制を整えた。

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「産地の一番星」創出と工芸の出口拡張

経営・流通支援により、赤字500万円の工芸メーカーが10年で年商3億円に成長するなど、産地の事業再生が進む。決算書の読み方からブランド開発、製造計画、展示会出展まで一貫して伴走することで、産地の個性が生活者に届く機会が拡大。さらに中川政七商店は、工芸の出口を拡張すべく、海外でのポップアップ展開や工芸建材事業など新たな市場創出にも取り組み、工芸の価値を多様な形で社会へ届けている。

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