経営破綻から再生へ
日本航空(JAL)は2010年に経営破綻し、会社更生法の適用を申請した。その後、政府主導の再生計画のもとで再建を進め、2012年に再上場を果たした。再生の鍵となったのは、不採算路線の廃止や人員削減などの徹底したコスト削減と、サービス品質の維持向上だった。
コロナ禍の影響と回復
2020年からの新型コロナウイルス感染症の拡大は、航空業界に深刻な打撃を与えた。JALも国際線の需要が急減し、2020年度は過去最大の赤字を計上した。しかし、国内線の需要回復や貨物事業の強化により、2022年度には黒字転換を達成した。
新たな成長戦略
JALはコロナ禍を経て、新たな成長戦略を打ち出している。国際線では、需要の高い北米路線やアジア路線を中心に増便を進める。また、格安航空会社(LCC)のZIPAIR Tokyoを子会社化し、中長距離LCC市場での競争力を強化する。さらに、2030年までに国際線の収益をコロナ前の1.5倍に引き上げる目標を掲げている。
持続可能な航空への取り組み
JALは環境対応にも注力している。持続可能な航空燃料(SAF)の導入を推進し、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。また、次世代航空機の開発にも参画し、水素燃料や電気航空機の実用化を目指す。
今後の課題
JALの今後の課題として、人手不足や競争激化が挙げられる。パイロットや整備士の確保が急務であり、他社との人材獲得競争が激化している。また、LCCや中東系航空会社との競争も激しく、収益力の向上が求められる。JALはこれらの課題に対応し、持続的な成長を目指す。



